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花楽堂の開店にいたるまで |
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「殿様の茶碗」というお話、ご存知ですか?
お城でいつも薄手の美しいお茶碗を使っていて、
実は内心手が熱い思いをしているお殿様のお話です。
ある日、殿様が村へ行った時に村人が恐れながら差し出した、
厚手で素朴だけれど持ちやすいお茶碗に
「こんな茶碗があるのか」とお殿様は感激しました。
***私の好きな童話のひとつです。***
器は美しいだけではだめで、飲む人のことを考えて、
お茶が熱くないこと、滑らないように持ちやすいこと、
これがとても大事なことだと思うのです。
私が初めてあげた両親へのプレゼントは「夫婦茶碗」だったと
思うのですが、特に父親は茶碗にうるさく、「持ちやすくて、厚手の
もの。お茶が熱いような薄手は駄目。」といいます。
子供ながらに、一生懸命探しました。
今でも、お茶碗だけでなく食器を選ぶときはいつも
見た目のきれいさだけでなく、実際に使うときに
使い心地のいいものにこだわります。
そして、人へプレゼントするときは、その人がその器を
手にとって使ってくれる風景を想像しながら選びます。
とても幸せなひとときです。
「殿様の茶碗」のお話。私が食器にこだわり始めた基本です。

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